「数字」と「人の心」の両軸で課題に向き合う。報道記者から未経験でAIコンサルタントへ転身した、矢野さんの挑戦。
2025年に入社した矢野匠さん。新卒で地元の放送局に入社し、長年「言葉」を武器に現場を駆け回ってきた元報道記者が、なぜ今、AIコンサルタントとしてAI活用の最前線に立っているのか。

異色のキャリアを歩んできた矢野さんが、全く異なる職種へ転身した理由や、未経験の壁をどのように乗り越えていったのか、そして矢野さんが仕事をするうえで大切にしている想いについてお話を伺いました。
まずは、これまでのキャリアについて教えてください。
大学卒業後、地元の岡山にある放送局に入社し、約10年間勤務しました。
最初の7年間は報道記者として、警察や司法、行政、災害現場など、あらゆる現場を取材し、年間数百本もの原稿を執筆する日々を送っていました。その後、3年ほど、スポットデスクという、テレビCMの販売戦略を立案する業務を担当しました。
──記者からCMの戦略担当へ。かなり毛色が違う仕事ですね。
そうですね。でも実は、このスポットデスクの仕事こそが、今のデータ分析の仕事に最もつながっていると感じています。

この業務は、クライアントが目標とする数値(視聴率)を達成するために、決められた期間や予算、番組編成の制約がある中で、パズルのようにCM枠を組み合わせて、最適な放送スケジュールを導き出す仕事でした。数字のロジックを突き詰めるパズル的な面白さと、「どの番組にCMを流せば視聴者の心に届き、商品購入につながるか」という想像力。この「数字のロジック」と「人の感情」の両方を組み合わせるプロセスが、自分には非常に向いていると感じました。
そこからなぜ、AIコンサルタントを目指そうと思ったのですか?
前職での経験が、直接のきっかけとなっています。
放送局を退職後、人材業界向けのサービスを提供する企業に転職し、顧客である派遣会社や紹介会社の方々に向けたセミナー運営を担当していました。そのセミナーの中で、有効求人倍率の推移や業界トレンドなどのデータを分析し、「今後どう対応していくとよいか」という仮説を立て、提案する役割を担っていました。

これが想像以上に顧客から好評で、その時に「データを使って仮説を導き出し、誰かの役に立つこと」の面白さを実感しました。そこから、より専門的にデータを武器として扱える仕事をしていきたいと考え、未経験からAIコンサルタントの世界へ飛び込むことを決めました。
数ある中で、なぜエイジェックスデジタルストラテジーズを選んだのでしょうか?
一番の決め手は、会社の「丁寧さ」と「正直さ」です。

転職活動中に求人を見て会社ホームページを確認した際、事業説明の資料が非常に詳細に作り込まれていて驚きました。各部署の役割から給与体系、使用しているツールに至るまで包み隠さず丁寧に書かれており、「ここまで丁寧に開示している会社は珍しいな」というのが正直な第一印象でした。その印象は面接でも変わらず、関わってくださった皆さんが最後まで誠実に向き合ってくれたため、迷いなく入社を決断しました。
── とはいえ、未経験からのスタートです。入社後に苦労した壁はありましたか?
苦労という面では、あらゆる面で苦労はしています(笑)
大学も文系卒で、プログラミングや数学的な素養があるわけではなかったので、やはり技術面、特にプログラミングコードを書くことには苦労しました。

入社前はすべて手入力でコードを書かなければならないというイメージを持っていましたが、実際にはAIを活用してコード生成を補助することができます。それでも、どのツールをどのように使って進めるかなど、最低限のキャッチアップは必要で、その点が一番大変でした。

また、文化の違いという意味では、スライドの資料作成も大きな変化でした。前職までは顧客への説明にスライド資料を作成して提出する文化があまりなかったため、ロジックを組み立ててアウトプットする作法に慣れるまでは、少し時間がかかりました。
── その壁をどうやって乗り越えていったのですか?
「周囲のサポート」に加えて、社内に蓄積された「ナレッジ」や「AI」にも助けられました。

リモート環境ではありますが、チャットツールなどで質問をすれば、すぐに誰かが反応をしてくれます。また、働き方がリモート中心だからこそ、過去のプロジェクトのやり取りや、スライドなどの提出物がテキストベースで詳細に残っています。先輩たちがどう考え、どうロジックを組み立て、どう顧客の課題を解決したのかを、自分で検索して読み解くことができます。それをベースに自分なりの型を少しずつ作っていくことで、仕事の解像度が上がっていった感覚があります。

そのほかにも、そうした過去の資料や、顧客からのフィードバックをAIに学習させ、そこからヒントを得るような使い方もしています。「誰かに聞かないと進められない」ではなく、エイジェックスデジタルストラテジーズにはナレッジとAIという仕組みがあることで、主体的に未経験のハンデを埋めていけたと感じています。
現在、矢野さんが手がけている仕事について教えてください。
現在は、人材業界のクライアントが展開するWebサービスにおいて、ユーザーの利用促進に向けた分析業務や、社内外のAI活用支援を担当しています。

今のプロジェクトは「ユーザーにより良く使ってもらう」という目的だけが決まっていて、そのための分析手法やルートは自由に任されている状態です。自由度が高い分、どこまで突き詰めるかの線引きは難しいですが、その分、自分で考えて価値をつくっている実感があり、やりがいを感じています。
仕事をする上で、特に意識していることはありますか?
「データの向こう側にいる人を想像すること」です。

例えば、Webサイトの分析をしていて離脱率が高い箇所があったときも、単に数字を見るだけでなく、「入力項目が多くて面倒だと感じているのではないか?」「早く商品を見たいのに焦らされているのではないか?」と、ユーザーになりきって感情を想像するようにしています。

数字はあくまで結果であり、その裏側には必ず人の心や行動があると思っています。画面の向こうにいるユーザーがどう感じるかを常に考える姿勢は、顔が見えない相手に情報を届けていた報道記者時代から変わらず、ずっと大切にしていることです。
実際に働いていて、社内の雰囲気についてはどんな印象を持っていますか?
知的好奇心が旺盛な人が本当に多いですね。
話題の幅が広くて、みんな「何かを知ること」を純粋に楽しんでいるイメージです。

例えば、雑談ベースのミーティングでも、産業革命期の「ラッダイト運動」の話題が出たり、アニメやゲームなどのサブカルチャーの話に広がったりします。そうした会話が、自然と仕事のアイデアにも結びついていくこともあります。一つの事象を多角的に捉え、豊富な知識を引き出しとして持っているメンバーが多い環境は、これまでの職場にはなかった刺激的な面白さがあります。
最後に、今後挑戦していきたいことを教えてください。
現在は、クライアントの事業課題を解決することが最優先ですが、将来的にはより上流の工程から関わっていきたいと考えています。

「この施策は本当にユーザーのためになっているのか?」「顧客やユーザーの喜びにつながるのか?」という視点を持ち、クライアントのビジネス成果とユーザーの満足度が重なるポイントを、データの力で広げていきたいと思っています。そして、顧客と一緒にワクワクしながらプロジェクトを進めていける、そんなAIコンサルタントを目指していきたいです。
矢野さん、ありがとうございました!
「データの向こう側にいる人を想像する」。
矢野さんのお話からは、扱う手段が「言葉」から「データ」に変わっても、決して揺るがない仕事への誠実な姿勢が伝わってきました。

未経験という壁に対して、自ら考え、試行錯誤しながら、会社の「ナレッジ共有・AI活用の仕組み」を積極的に取り込み、自分の力にしていく姿。それは、問いや試行錯誤を歓迎する知的好奇心旺盛な仲間と、未経験からの挑戦を支えるカルチャーがあってこそだと思います。

データ分析を一種の武器として扱い、世の中に本質的な価値を届けたい。エイジェックスデジタルストラテジーズでは、そんな熱意を持つ仲間を待っています。あなたもこの場所で、新しいキャリアの一歩を踏み出してみませんか?